その人・ものに宿る生命を写真のなかに写したい

誰にでも手軽に写真を撮ることができる。そして私たちは毎日毎日、溢れるほどの流れていく映像に触れています。そんな今、写真ってなんでしょうか。

私にできること、それは、私が見た世界、私独自の視点、私とあなたという存在の間に生まれる世界を写真にすることかなと思います。 “自分らしく生きたい 自分らしさを見つけたい 願いを実現させたい” そんな方を写真を通してサポートしたいと思っています。

写真を通して生まれるものが、何かはわかりません。自分を信頼し、あなたに委ね、宇宙に任せて、想像以上の何かを受けとるかもしれません。見えるものも 見えないものも写したい。その人がそこに ただ在るというような写真を撮りたい。

時間やメニュー、価格のこと

撮影を頼みたいけれどいくらぐらいかかるんだろう? 明快な撮影メニューがあると解りやすいです。でも、時間単価で金額表記するのは私にとって馴染まないことに気づいて止めました。枚数を区切るのも馴染みませんでした。

たった一枚の気に入った写真が欲しい場合もあれば、いろんな私を見たいという場合もありますし、仕事に必要なカットもケースバイケースです。さて、どうしたら私に違和感がなく、頼みたい人がわかりやすいだろうか。

撮影の価格に時間を表記しない理由

都合で30分しか時間がなく、集中して撮って写真集を一冊仕上げたことがある。それはそれで非常に良かった。

またある時は、時間を費やしたがお互いに調子が合わず、良い写真がないという日もあった。

ポートレートも、時間をかければかけただけ比例して写真の出来が良いというものでもない。また「半日かけてじっくりたっぷり」を売りにするのも私には馴染まないような気がする。

とはいえ、時間の枠はある程度示した方が、お互いに良いようには思いますが。

そんなふうにあれこれ思っているので、時間を明記することができませんでした。こんな撮影スタイルの私です。もし、もう少し詳しく聞きたいと思う方がいらっしゃればどうぞお尋ねください。

写真のこと、すこし

『仕事用のプロフィール写真』とはなんだろう?仕事も自己表現をする場でもある。でも、仕事用の写真に関しては、ただきれいに、美しく、カッコよく…撮ることはあまり意味がないと私は考えている。あなたのプロフィール写真を見るのは誰か?誰に見てもらいたいのか?あなたが役に立ちたいと思っているのは誰なのか?だから、ちょっとキレイな写真というだけではなく、もう一歩先を行きたい。どんな印象を伝えたいのか?届けたい願いは何か?そんなことを含めつつ、その時の、その方の気分に違和感なくフィットしていることが大切。そんな、一枚の写真でありたい。

FBやブログのアイコンは、小さなしかく。でも、その小さなひとつのしかくの中に、その人らしさをあらわしたい。その人らしくて、受け取り手にはよく伝わるように。

自分発見のような撮影や、印象を掬いとるような写真は特に、なるべく頭を使わない方がいい。詳細な打ち合わせは皆無(日時と場所のみ)でも良い。ただただ対峙する。そんな撮影も好きです。

じっくり考えたり、軽やかに向き合ったり、楽しくてたまらなかったり、ワクワクしたり、写真は色々。そして、油断するとすぐに雑念が写り込んでしまうからこわい。私が空っぽな感じで撮れたらいいなぁ。全ては変化する。私も変わっていきます。そんな中で、ご縁があった方との一期一会を、喜びと感謝をもって写真にしたいと思います。誰もが持っている輝きを写真にしたい。その人、ものに宿る生命を、写真のなかに写したい。

弱み と 良さ

『掬いとる』。
これがわたしの写真の弱点であり、かつこれこそが私らしさでもあるのかもしれない。だから人物を撮っても、スナップ写真に分類されると思う。ポートレイトとは言い難い。なるべく自然に掬いとるだけ。それはそれで、うん、いいのかな。

最近改めて気づいたのは、10代の頃の撮影スタイルと視点が同じだということ。だから、これをベースとして大切にしながら進化していきたいと思います。

変化する私、変化するあなた。すべてが絶え間なく変わっていく宇宙の中で、最適なタイミングで出会うでしょう。同じ瞬間は二度とない。そんな『撮る・撮られる』の時をともに過ごしませんか。

2016.1.18

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